2010年11月30日火曜日

意思決定-ケネディの場合

現在、『経営者の条件』を読み直しています。

その中の意思決定の部分は、いわゆる戦略的意思決定に焦点を絞って詳しく説明がなされています。

事例としてアメリカの政治家を取り上げることが多いのですが、それがそのまま現在の日本の政治に当てはまるように思えます。

ドラッカーはケネディ政権の政策はほとんど失敗したと指摘します。

閣僚の優秀さにもかかわらず、ケネディが成功したのはキューバのミサイル危機への対処についてだけであって、その他については全く何もできなかったといいます。


ドラッカーによるとその原因は、ケネディ「原則や方針を策定せず、あらゆる問題をその都度解決することにこだわった」ためであるといいます。


ここからドラッカーの次の原則の重要性が浮かび上がります。


真に例外的な問題を除き、あらゆるケースが基本の理解に基づく解決策を必要とする。

原則、方針、基本による解決を必要とする。

‥多く見られる間違いは一般的な問題を例外的な問題の連続としてみることである。

‥解決についての基本を欠くために、その場しのぎで処理する。結果は常に失敗と不毛である。

            『経営者の条件』より


現在の民主党政権で失敗が連続して起きているのは、菅内閣がケネディーと同じ過ちを犯しているためのように思われます。