2011年6月27日月曜日

日経ビジネス-事業仕掛け人

日経ビジネス2011.6.27号で事業仕掛人について特集が組まれていました。


事業の立ち上げには大勢のスタッフと多額の資金が欠かせないという先入観を否定する特集ですね。

ドラッカーの新規事業の考え方に通じるものがあります。


事例1-アシックス:池田新・執行役員

・ランニングイベントの開催⇒初心者・女性と走り、社風を改革。

・従来のランニングショップは最先端のデザイン・機能を盛り込んだウェアやシューズを並べて消費者に売り込み、その反応を探った。
・池田氏はランニング直営店「アシックス東京」のコンセプトを、ランニング体験を最優背うさせるものとした。走る楽しみや習慣を根付かせてから商品に興味を持ってもらう戦略。

・モノより体験を売る。
・オープン3年でランニングイベント参加者は1万5千人を超えた。特に女性へのブランド訴求力が飛躍的に高まった。


事例2-ピーチ・アビエーション:井上慎一CEO

・格安航空会社(LCC)立ち上げのためにANAを退職。

・社内での新規事業ではなく新会社を設立。ANAは出資者として参加。
・「2割、3割の料金値下げなら業務改善で何とかなる。半値にするにはあらゆるものを抜本的に作り直すことが必要」(井上氏)

・「ANAの意識をきれいさっぱり捨て去る必要がある」-ANAへの依存心があるといずれは易きに流れて、目標を実現できない。



事例3-NTT西日本:木村吾郎・新ビジネス部門長


・「振り込め詐欺」が防げる世界観を動画で作り会社を説得。

・振り込め詐欺を防止するため、電話の第三者通話機能を用いるというアイディアに社内からの反対が多かった。
・高齢の親を持つ世代である社内幹部を説得するためにストーリーを描く必要があった。


割合と雑多な事例を取り上げていますが、日経ビジネスとしてはこれらの事例はいずれも通常のシャンとしての働きとは違った行動によって成果をあげているというまとめ方です。

このような動きをするタイプのビジネスパーソンを「事業仕掛人」と呼んでいるわけです。


事業仕掛人は常識にとらわれないで最も効果的な「道」を選んでいるという特徴があるということです。

そのためには、考え、創り、拓く という3つをこなすことが必要であるといいます。

1、考える :商品・事業のアイディアを具体的に考える。

2、創る  :人材・予算・時間を見極めてチームを創る。

3、拓く  :顧客が求めている者を見極めて市場を拓く。



(浅沼 宏和)