2011年9月18日日曜日

書評-どうする?日本企業  -セイコーの事例②

クオーツ式腕時計で一時は世界を席巻したセイコーの失敗についてです。


・セイコーは創業以来、時計専門店ルートを抑え込み、国内で中級帯と高級帯市場の60%を占有するガリバー的地位を占めていた。

・技術進歩の大きな波を見て、クオーツ時計のイノベーションに進み、それに成功すると一気に攻勢に出た。


・また、クオーツ時計もあっという間に香港の10ドル時計に返り討ちにされてしまった。しかも、限られた経営資源を普及帯のクオーツ時計に振り向けていたため、本丸の中・高級帯を攻め込まれてしまった。



三品教授は、創業者の服部金太郎氏の創業精神が孫の服部禮次郎社長による方針転換によって失われてしまったと指摘しています。


(浅沼 宏和)