2012年2月1日水曜日

社長の仕事は知識労働の典型

私はセミナーで「昨日あげた成果を説明できますか」という質問をしています。

深々とうなずく人よりも首をかしげる人のほうが多いようです。

聴講者の多くは経営者ないし後継者の方です。したがって現業の仕事ではない場合が多いのですが、かえって現場の人のほうが簡単に説明できるでしょう。

「昨日は朝から工場で働いていました。時間当たり200個の部品を作り、不良はありませんでした。」

実に明瞭です。

現代のような知識社会ではこのような明瞭さが失われているわけで、知識労働の最たるものが経営者の仕事です。

最大成果をあげるべく行動しなければならないはずですが、意外とするべきことが明瞭ではなく、日々発生する事態に対処している時間が長くなるようです。


知識労働者においては時間の活用と浪費の違いこそ成果と業績に直接かかわる重大な問題である。

        (『プロフェッショナルの条件』より)

私はセミナー向けのネタ作りに成功企業の経営分析をよくしますが、うまくいっている企業は経営者のマネジメント力がきわめて高いことがわかります。

会社の強みとして最も必要なのは経営者の能力であると思います。


(浅沼 宏和)